第28回 広島 WAS コンテスト コメント

第28回広島WASコンテストに参加頂き、ありがとうございます。
コンテスト結果の集計が完了しましたので結果表をお送りします。

2020年は新型コロナウイルスの流行で外出を控えた方が多かった為か、 過去最高のログ提出を頂きました。 コンテスト主催者としては多くの方々に参加頂き、うれしい限りですが、 早く新型コロナウイルスが落ち着き、 これまでの生活に戻って欲しいと願っています。

さて、コンテストのコンディションは例年通りHFハイバンド(14-28MHz) には恵まれませんでした。 しかし、ローバンドは非常に楽しめた様です。 特に3.5MHz・7MHzは局数が伸びただけでなく、非常に多くのマルチが確認されており、 各局ともスコアーが伸ばせたと思います。
また、デジタルモード(RTTY・FT8) でのQSOを活用されている方が増えてきた印象があります。 広島WASコンテストの特徴である電話・電信に加えデジタルモードといった 複数モードでのQSO、時間帯別の運用周波数の指定、(広島)県外局間でもQSO可能、 海外局とのQSOも可能と言った特徴を熟知され スコアーメイクを楽しまれている局が年々増えてきているように感じ、 多くの局から独特なルールをご支持頂けていると考えています。 ありがとうございます。

今年のログ提出は、のべ414局からありました。 一昨年が314局ですので実に100局も伸びています。 来年以降もこの高いレベルを維持できればと祈っています。

【フィードバック】

・県内部門

マルチバンドは5年連続でJH4FUFが制しました。 スコアーはハイバンドのCondxが良かった2016年には及びませんでしたが 4年振りの10万点オーバーです。 初日のローバンドでしっかり稼ぎ、2日目の午前中はCondxの悪い中、 県内局を中心に14MHzから1200MHzをフル活用してスコアーメイク、 最後の7MHzは少し伸び悩み感もありますが、 トータルとしては立派なスコアーで5連覇の達成です。
VUマルチバンドは今年もJK4DUJ/4とJH4WEP/4の争いになりました。 例年通り50MHzから1200MHzまで満遍なく運用したJK4DUJ/4に対し、 JH4WEP/4は144MHzに特化した作戦で臨んでいます。 結果は6,000点を超えたJK4DUJが2年連続15回目の1位となりました。 JH4WEPは3年連続2位です。
1.9MHzは、2006年・2007年の覇者であるJA4DEY、 昨年2位のJI4WHS、県外から遠征のJR4FLW/4の争いとなりました。 JR4FLW/4は3.5MHzとの掛け持ちでQSOが伸びず3位、 JA4DEYはこのバンドの自己ベストを更新しましたが2,000点に届かず2位。 JI4WHSが2,626点のハイスコアーでこのバンドを初制覇しました。
3.5MHzは今年もJH4UYBが異次元のスコアーで 4年連続4回目の1位となりました。 また、昨年自らが叩き出したこのバンドのオールタイムレコードを 大幅に塗り替えるスコアーでした。 QSO数(203)、Point(303)、マルチ(43)共に とてもこのバンドの結果とは思えないハイレベルなものでした。 来年は違うバンドのオールタイムレコードを狙っての参加かもしれません。 (単なる憶測です。昨年も同じことを書きましたが外しました。Hi) 2位は自己ベストを更新し7,000点台をマークしたJA4FDZが入りました。 JA4FDZは過去7年で6回目の2位です。 3位のJR4FLW/6も6,000点を超える高スコアーでした。 昨年も書きましたが近年このバンドの入賞争いは非常にハイレベルとなっています。
7MHzはJA4FDZが2年振り6回目の1位となりました。 JA4FDZはこのバンドでも自己ベストを更新し、10,000点を超えています。 2位はJO4GFZ/4が初めて入賞しました。おめでとうございます。 3位は昨年1位のJA4DEYです。 スコアーは昨年を上回りましたが今年は全体的にハイスコアーだったようです。
14MHzはJG4QFGが初めて1位となりました。おめでとうございます。
21MHzは昨年このバンドで2位だったJE6HCL/4が初めて1位となりました。 28MHzもJE6HCL/4が制し、2バンド制覇を達成しています。 2位にはJA4NQD、3位にはJH4WAZ/4と県内の常連局が入賞しています。
50MHzはこのバンド2連覇中のJM1XXL/4と 28MHzで2連覇を達成し今年はこのバンドを選択したJH4UYBの争いとなりました。 QSO数はUYBの74QSOに対し、XXLは54QSOと差が出ました。 一方、県内局とのQSO数はUYBの18QSOに対し。XXLは24QSOとPOINTでは上回っています。 マルチはUYBが20に対し、XXLは18と僅差でJH4UYBがこのバンドを初制覇しました。 JM1XXL/4は2位でした。JH4UYBのスコアーは2,920点とこのバンドのオールタイムレコード (2,983点、JM1TDG/4 2011年)に僅かに届きませんでした。 (来年こそはと期待しております。Hi)
144MHzは常連のJJ4MEAが今年も固定からの参加でしたが ライバルもなく3年振り7回目の1位となりました。
430MHzはJH4WAZ/4が2年連続9回目の1位、 1200MHz&Upは、3年連続2位のJH4PUS/4が、 6連覇中のJK4FELを抑え初制覇しました。今後もこの両局の争いに注目です。

・県外部門

マルチバンドは、1エリアのJG1CFO・JK1QAYと 8エリアのJE8KGHの争いとなりました。 初日のLF(1.9MHz・3.5MHz)が終了した時点では、JG1CFOが14,000点を超えリード、 JK1QAY・JE8KGHも10,000点を超えており接戦です。 日曜日の午前中(14MHz-1200MHz)の戦いは JG1CFOが14MHz-28MHzで27QSO・47ポイント・22マルチに終わっています。 JK1QAYは全てのバンドを使って85QSOしていますが、県内局とのQSOがなく 85ポイント・23マルチとQSO数の差程は追い上げができていません。 JE8KGHは14MHzを中心に51QSO・91ポイント・25マルチを稼いで 追い上げを見せています。 ここまでは3局のスコアーに大差はなく接戦です。 最後の7MHzはJG1CFO・JK1QAYが200QSO・300ポイント・40マルチを超える 高スコアーをマークし、 JE8KGHも善戦していますが差をつけられてしまいました。 結果、JG1CFOが初制覇を達成しました。 JK1QAYは昨年の3位から2位にアップ、JE8KGHがマルチバンド初入賞の3位です。 広島WASコンテストのマルチバンドは全国どこからでも入賞が狙えます。 参加各局は各自の運用スタイルを最大限得点に結びつける作戦を練って、 参加頂けたらと思います。
1.9MHzは5局が2,000点・65QSOを超えるハイレベルの争いでした。 また、3位以内に入った局はQSOポイントが100を超えています。 その中でJI0VWLが79QSO、30マルチを稼いで始めて1位となりました。 2位は昨年3.5MHzで1位だったJM1NKTが69QSO、28マルチで入りました。 QSO数・マルチ共に1位のJI0VWLには届きませんでしたが立派なスコアーです。 3位は68QSO、27マルチで昨年1位のJR1MEG/1が入りました。 このバンドは近年レベルが上がってきており 参加局は1QSO・1マルチを大切にした運用が必要になっています。
3.5MHzも大激戦でした。 昨年1位のJM1NKTのスコアーを2局が上回っています。 昨年2位のJR6CSYは昨年のスコアーを上回っていますが今年は3位止まり。 昨年4位のJE3VRJが大幅に得点を伸ばして今年は2位に入っています。 この両局を上回ったのが昨年3位のJR2AWSです。 JA2AWSはJQ1TIVの県外レコードには届きませんでしたが 歴代2位の高スコアーでこのバンド初制覇しました。
7MHzもCondxに恵まれ4局が10,000点を超える大激戦でした。 上位3局で最もQSOが多かったのはJH6QILの222QSO、2番目がJK1LSEの201QSO、 最も少なかったのはJO1ILLの159QSOで、JH6QILとJH0ILLは63QSOの差があります。 一方、JH0ILLは県内局と32QSO行っておりQSOポイントは287ポイントと、 JK1LSEの277ポイントを上回り、JH6QILの298ポイントと僅かに11ポイントの差です。 マルチはJK1LSEが41で最も多く、JH0ILLは40、JH6QILは37となっています。 結果、JH0ILLが僅かな差で1位を獲得し、2位がJK1LSE、3位がJH6QILとなりました。 昨年も書きましたが、 広島WASの独特ルールで得点を稼ぐには、単にQSO数を伸ばすだけでなく、 県内局とのQSO/マルチも意識した運用が必要 という事が見えてくるのではないでしょうか?
14MHzは今年もカリフォルニアから参加のWJ6J・N6TIと JK8PBOの争いとなりました。(ちなみに昨年はWJ6J・N6TI・JH6QILの争いでした) QSO数は昨年1位のWJ6Jがトップでしたが、 県内局を稼いだJK8PBOが3年振り3回目の1位となりました。 昨年1位のWJ6Jは2位、N6TIは昨年同様3位となっています。
21MHzはJJ4NZO/1とJR3AAZ争いでした。 共に県内局とのQSOはなく、JJ4NZO/1が11QSO・6マルチの66点、 JR3AAZが13QSO・5マルチの65と僅か1点差でJJ4NZO/1が初制覇しました。 JR3AAZは今年も2位に終わりましたが 2007年から継続している入賞を今年も達成しました。
28MHzはJJ5ERA/5が、 50MHzはJH4GXE/4が、 144MHzはJO4DFX/4が初制覇しました。
430MHzはJJ5ERA/5が2年連続2回目、 1200MHz&UpはJA4RFD/4が7年連続10回目の1位となりました。
マルチオペは昨年2位のJK2EIJ/0が4年振り2回目の1位で、 SWLはJA1-22825が3年連続18回目の1位となりました。

2020年12月30日 JARL広島県支部コンテスト委員会

お詫び:
本年は結果まとめが大変遅くなりました。 申し訳ございません。


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