第31回広島WASコンテストに参加頂き、ありがとうございます。
コンテスト結果の集計が完了しましたので結果表をお送りします。
2023年は、新型コロナウイルスの制約が緩和された影響か、 昨年よりも参加局は若干減りましたが、430局からログ提出を頂きました。 コンテスト主催者としては多くの方々に参加頂き、うれしい限りです。
さて、今年のコンテストは、HFハイバンドのコンディションに非常に恵まれ、 多くのオールタイムレコードが更新されました。 また、マルチバンドで参加された局は、 日曜日の午前中のバンド選択に非常に悩まれたのではないでしょうか? 各局のログを見るとその様子を伺うことが出来ました。 (これは主催者特権だったりします。 笑)
毎年、記載していますが、広島WASコンテストでは、 電話・電信に加えデジタルモードといった複数モードでのQSOが可能です。 また、時間帯別の運用周波数の指定、(広島)県外局間でもQSO可能、 海外局とのQSOも可能と言った特徴あるルールを採用しており、これを熟知し、 スコアーメイクを楽しまれている局が年々増えてきているように感じ、 多くの局から独特なルールをご支持頂けていると考えています。 ありがとうございます。
最後に、今年のログ提出は、のべ430局からありました。 一昨年が454局、2021年は424局です。 2020年以降、毎年400局を超えるレベルをキープしています。 ハム人口は減っていますが、多くの参加局に支えられており、大変うれしく思っています。
マルチバンドは、
昨年の覇者のJK2XXK/4とJR6KBF/4が今年も県内に乗り込み。
また、優勝経験のあるJE4MHL・JF4ETKに加え、JJ4NZO/4が久々に県内から参加と
5局が10万点を超える非常にハイレベルな戦いとなりました。
上位3局の戦いぶりを振り返ってみると
初日の1.8MHz・3.5MHzが終了した時点では、
JF4ETKが156QSO・47マルチで11,280点、JE4MHLは141QSO・45マルチで9,585点、
JK2XXK/4が128QSO・46マルチで9,384点とJF4ETKが一歩リードしました。
2日目のスタートは28MHzです。
例年は県内局を中心に確実にQSOを伸ばす時間帯ですが、今年はちょっと違いました。
全国的にOpenがあり、各局ともQSO・マルチを伸ばしています。
中でもJK2XXK/4は34QSO・102Point・16マルチを稼ぎ、
この時点でJF4ETKを超えてトップに躍り出ています。
9時になると使えるバンドが増えます。
JK2XXK/4は50MHzと144MHzを40分程度運用後に21MHzにQSYしています。
JE4MHLは21→50→14MHzの順番で運用。
JF4ETKは21→14→21→50→144→14MHzを運用。
10時以降、JK2XXK/4は1200→430→14MHzを軸に他のバンドでもQSOを上乗せ、
JE4MHLとJF4ETKは14MHzを軸に他のバンドを上乗せしています。
この辺りは移動局と固定局のロケーションの差が出た運用と思われます。
午前中が終了した時点で、JK2XXK/4は11万点を超え、
JE4MHLとJF4ETKは5万点台と大きく差が付きました。
午後の7MHzは各局共に無難に運用し、そのまま終了。
結果、JK2XXK/4は昨年自らが記録した歴代レコードを更新する230,860点で
2連覇を達成。2位はパーソナルベストを更新したJE4MHL。3位がJF4ETKとなりました。
また、JJ4NZO/4・JR6KBF/4も10万点を超える好成績でした。
昨年も書きましたが、
今後、JK2XXK/4のレコード更新を目指して県内乗り込みが増えるか、
県内局が更新するか、非常に楽しみです。Hi
VUマルチバンドは常連のJK4DUJ/4が欠席。
JI4AQOが50MHzから1200MHzまで上手に稼いで初制覇しました。
1.8MHzは、電話・デジタルモード解禁になって2回目です。
昨年、レコードを大幅更新したJH4UYBが記録更新に向け(?)今年も参戦。
残念ながら昨年のスコアーには僅かに及びませんでしたが、
3年連続4回目の1位となりました。
それにしても、115QSO・35マルチの6,405点は立派の一言です。
JA4HXC とJH4OUH/4の2位争いは、
JH4OUH/4が53QSO・85QSOポイント・24マルチで2,040点、
JA4HXCが46QSO・90QSOポイント・22マルチで1,980点となり、
僅か60点差でJH4OUH/4が2位、JA4HXCが3位となりました。
3.5MHzは昨年の覇者であるJH4FUFに
JI4WHSとJM4MGMが挑戦しました。
JI4WHSは、7,000点を超えるスコアーをマークしましたが、
JH4FUFとJM4MGMはそれを上回っています。
JH4FUFとJM4MGMのQSO数は158QSOと159QSOと僅かに1QSO差。
県内局を稼いだJM4MGMのQSO Pointが247点に対して、JH4FUFは230ポイントでした。
マルチはJH4FUFが36に対して、JM4MGMは34とJH4FUFがリード。
結果は、JM4MGMが8,398点で、8,280点のJH4FUFを僅かに抑えて初制覇、
JH4FUFは2年連続10回目の1位を逃して2位となり、JI4WHSが3位となりました。
7MHzは、2020年以来の1位を目指すJA4FDZ、
2009年以来の制覇を目指すJH4FUFに加えて、
近年スコアーを伸ばしているJO4GFZといった、
常連局によるハイレベルな戦いがありました。
結果は、JH4FUFが223QSO・40マルチで1位となりました。
2位には198QSO・44マルチのJO4GFZ、3位が189QSO・38マルチのJA4FDZです。
3局とも1万点を超える素晴らしいスコアーでした。
14MHzは、4連覇を目指すJG4QFG、昨年2位のJH4OUH/4、
2017年以来、久々にこのバンドにエントリーしたJH4UYBの争いとなりました。
3局とも100QSOを超えています。中でもJH4UYBは170QSO、262ポイント、
36マルチで9,432点を叩き出し、2002年のJA4BAAレコードを2倍以上更新しました。
QSOの内訳をみてみると、CWが130QSO、SSBが36QSO、RTTYが4QSOとなっています。
また、最初の1時間はほぼCWで84QSOも稼いでいます。
2位は今年もJH4OUH/4となりました。
スコアーは5,250点とこちらもJA4BAAのレコードを超えています。
JG4QFGも4,437点とハイスコア―をマークしましたが、3位となりました。
21MHzは、2011年以来、久々にこのバンドにエントリーしたJM4WUZが、
2016年にJH4UYBがマークしたレコードを僅かに更新する3,406点を叩き出し、
2回目の1位となりました。
28MHzは、2016年以来、久々にこのバンドにエントリーした
JM4MGMが2014年にJM4WUZがマークしたレコードを僅かに更新する
2,553点をマークして初制覇しました。
JH4UYB、JM4WUZ、JM4MGMによるHFハイバンドのレコード争いも今後、
注目していきたいと思います。
50MHzは、昨年の覇者のJM1XXL/4に、
JJ4DQY/4が県内乗り込みで挑戦しました。
結果は、QSO数・マルチで上回ったJJ4DQY/4が3,120点をマークして、
歴代2位のスコアーで初制覇しました。
JM1XXL/4は昨年のスコアーは超えましたが残念ながら連覇を逃し2位となりました。
144MHzは、常連のJJ4MEAが昨年よりもスコアーを落としましたが
1,859点をマークして、3年振り8回目の1位となりました。
430MHzは、4連覇中のJH4WAZ/4が、QSO数ではトップでしたが、
JR4UCDが県内局とのQSO数・マルチでJH4WAZ/4を上回り、初制覇しました。
JH4WAZ/4は残念ながら連覇が途絶え2位でした。
今後のこの2局のトップ争いに注目したいと思います。
1200MHzは、JE6AEO/4が県内乗り込みし、
常連のJK4FELに臨みました。
結果は、QSO数・マルチで上回ったJE6AEO/4が初制覇しました。
マルチオペは4年振りにJH4YIL
(広島市こども文化科学館アマチュア無線クラブ)が参戦し、
12回目の1位となりました。
マルチバンドは、5局が昨年の1位のスコアーを超え、
トップ2となったJQ1TIV・JS2MKUはJK2XXKの歴代レコードを超える
ハイレベルの戦いとなりました。初日のLF(1.8MHz・3.5MHz)が終了した時点で、
両局の差は僅かに10点(JQ1TIV:13,260点、JS2MKU:13,250点)とほぼ互角の勝負です。
2日目は28MHzから始まります。最初の1時間でJQ1TIVは36QSO・17マルチ、
JS2MKUは35QSO・17マルチとほぼ同等ですが、
QSOポイントで上回ったJS2MKUが21,708点で、21,216点のJQ1TIVを僅かに上回りました。
9時になり両局とも14MHzにQSYします。
JQ1TIVは14MHzを軸に21・50・144MHzにQRVし、14MHzで46QSO・26マルチ、
その他のバンドで12QSO・7マルチを稼いでいます。
JS2MKUも14MHzを軸に21・504MHzにQRVし、14MHzで38QSO・20マルチ、
その他のバンドで4QSO・3マルチとなり、再びJQ1TIVが逆転しています。
10時以降も両局とも14MHzを軸に他のバンドを上乗せしています。
28MHz以下で両局を比べるとほぼ同等のスコアーですが、
50MHz以上のQSO数・マルチの差でJQ1TIVが6,000点以上差をつけました。
午後の7MHzでも差を広げたJQ1TIVが、
151,255点をマークして歴代レコード更新して2年連続2回目の1位となりました。
JS2MKUも歴代レコードを更新する135,876点をマークしましたが惜しくも2位でした。
3位には119,040点のJF3IPRが入っています。
歴代レコードを更新されたJK2XXKが来年以降、県内乗り込みを継続するか、
県外でのレコード更新を狙うのか注目したいと思います。
1.8MHzは、
CW以外のモードが使えるようになって2回目の開催です。
昨年ほどの盛り上がりはありませんでしたが、今年もハイレベルの争いでした。
結果は、JF3BFSが3,159点で初の1位となりました。
2位は2年連続でJP3ATM、3位に7L1ETP/1が入りました。
3.5MHzは、昨年よりも多い6局が6,000点を超える
ハイレベルの争いです。中でもトップ3となったJJ2JQF/1・JE3VRJ・JR6CSYは
7,000点を超える中での争いです。
QSO数は何れも140QSO台、マルチもほぼ同じでしたが、
県内局とのQSOの差で順位が決まりました。
結果は、JR6CSYが7,808点で2年連続2回目の1位となり、2位が7,328点のJJ2JQF/1、
3位が7,128点のJE3VRJとなりました。
7MHzは7局が1万点を超えました。
中でもトップ3となったJK1LSE・JF3IYW・JA5CBUは133点差という
僅差での順位決定となりました。QSO数ではJK1LSEが227QSOでトップですが、
QSOポイントは県内局を稼いだJA5CBUが313ポイントでトップ。
とはいえ、JF3IYWが310ポイント、JK1LSEが303ポイントと大接戦です。
マルチはJK1LSEが42、JF3IYWとJA5CBUが41。結果は、JA5CBUが12,833点で初制覇。
2位は僅か107点差でJK1LSE(12,726点)で、
3位は16点差のJF3IYW(12,710点)でした。
14MHzは全国的にオープンして6局が5,000点を超えました。
中でもトップ2のJH6QIL・JR8NODは6,000点を超え、
歴代レコードに迫るハイレベルの争いでした。
QSO数は、JH6QILが135QSO、JR8NODが123QSOでJH6QILがリード。
しかし、県内局とのQSOはJH6QILが17QSOに対し、JR8NODは22QSOで、
QSOポイントはJH6QILの203ポイントに対し、JR8NODは211ポイントと上回っています。
マルチは、JH6QILが34で、JR8NODが32とJH6QILが上回っています。
結果は、JH6QILが6,902点で、
僅かに歴代レコード(JR8NODの7,029点)には届きませんでしたが、
歴代2位の好成績で、2014年以来4回目の1位となりました。
JR8NODは6,752点で、歴代3位の好成績で2位となり、
3位には珍GLから毎年参加頂いているJI7OED/7が入りました。
21MHzも好コンディションに恵まれ好スコアーが出ています。
常連のJR3AAZは、2015年以来、1,000点を超える31QSO、71QSOポイント、
18マルチの1,278点をマークしましたが、惜しくも2位でした。
但し、2007年から継続している入賞を今年も達成しました。
JR3AAZを上回ったのは、2021年の覇者であるJK8PBOです。
好Condxに恵まれ44QSO、108QSOポイント、22マルチの2,376点をマークし、
2014年にN6TIが記録した歴代レコードを更新して、
2年振り2回目の1位となりました。
28MHzはトップ3が歴代レコード以上という大激戦でした。
QSO数は、JI0VWLが45QSOで一番多く、JR2MIO/2が28QSO、N6TIが23QSOで、
差が出ています。但し、QSOポイントで見てみるとJI0VWLが65ポイント、
N6TIが59ポイント、JR2MIO/2が52ポイントとQSO数の差ほどの差はありません。
マルチはJI0VWLが18、JR2MIO/2が17、N6TIが16で、結果は、
JI0VWLが1,170点で初制覇しました。2位は、N6TI(944点)、
3位は、JR2MIO/2となりました。
トップ2局はJA3QOSの歴代レコード(884点)を更新し、
3位のJR2MIO/2はタイ記録でした。
50MHzはJA4QUIが初制覇、
144MHzはJE5BNF/5が2年連続2回目の1位、
430MHzはJE5BN/5が初制覇。
JE5BNF/5は2バンド制覇を達成しました。
1200MHz&Upは、9連覇中のJA4RFD/4を押さえて、
JR4XMEが初制覇し、2位がJA4RFD/4となりました。
JA4RFD/4は連覇はストップしましたが連続入賞は継続中です。
マルチオペはJK2EIJ/2が2年連続4回目の1位となりました。
SWLは、
JA7AMKが2017年に自らが記録した歴代レコードを大幅に更新する127,190点で、
2回目の1位となりました。
お詫び:
今年も結果まとめが非常に遅くなりました。申し訳ございません。