第32回広島WASコンテストに参加頂き、ありがとうございます。
コンテスト結果の集計が完了しましたので結果表をお送りします。
今年も、HFハイバンドのコンディションに非常に恵まれまれ、
28MHzまで広範囲にオープンし、マルチバンドで参加された局は
日曜日の午前中のバンド選択に非常に悩まれたのではないでしょうか?
この好コンディションにより、今年もハイバンドを中心に幾つかの
オールタイムレコードが更新されています。
毎年、記載していますが、広島WASコンテストでは、 電話・電信に加えデジタルモードといった複数モードでのQSOが可能です。 また、時間帯別の運用周波数の指定、(広島)県外局間でもQSO可能、 海外局とのQSOも可能と言った特徴あるルールを採用しており、これを熟知し、 スコアーメイクを楽しまれている局が年々増えてきているように感じています。
また、近年は県内への乗り込みも増加傾向にあり、 多くの局から独特なルールをご支持頂き、 各局の環境に合わせて楽しんでいただけているのではないかと考えています。 ありがとうございます。
最後に、今年のログ提出は、のべ411局からありました。 一昨年が431局、2022年は454局と少しずつ減ってきてはいますが、 2020年以降、毎年400局を超えるレベルをキープできており、 多くの参加局に支えられており、大変うれしく思っています
マルチバンドは、
JK2XXK/4が3年連続現地乗り込みで今年もレコード更新を目指しました。
一方、県内有力局のこの部門へのエントリーはなく、
焦点はJK2XXK/4のレコード更新に絞られました。
個人的な興味もあり時系列に少し確認してみました。
初日のローバンド(1.8・3.5MHz)は、QSO数は昨年と同じ128QSOでしたが、
QSOポイント・マルチを伸ばして順調な立ち上がりです。
2日目最初の1時間は28MHzだけです。
ここも昨年を少し上回るスコアーをマークしています。
この調子・コンディションならレコード更新か!
と考えていたのではないでしょうか?
9時台に入ると使えるバンドが増えます。
昨年同様、50・144MHzを併用する運用からスタートして、
144MHzは昨年並みに稼げていますが、50MHzが伸び悩んでいます。
後半21・28MHzにQSYしていますが、ここでも伸び悩んで、
ここまでの貯金を使い果たして昨年を下回っています。
10時になると430MHz Upが使えるようになります。
昨年はこの開始時間を集中的に攻めて430・1200MHz&Upで効率的に稼いでいますが、
今年は14MHzを10:20過ぎまで引っ張り、
その後に430・1200MHz&Upに移りますが、全く伸ばすことが出来ていません。
この影響で11時台にも144MHz Upを運用していますが、挽回できていない感じです。
結果、マルチは昨年比-5個ですが、QSO数、QSOポイントが昨年比大幅にダウンして
レコード更新はほぼ絶望的になっています。
午後の7MHzで何とか挽回を図ろうとしますが、15時台がブレーキとなり、
こちらも昨年のスコアーに達していません。
最終結果は、183,264点と一昨年・昨年の自己スコアーを下回っていますが、
歴代4位の好成績です。
VUマルチバンドは、 昨年2位のJA4QZDとJR4VFC/4の戦いとなりました。 50MHzはJR4VFC/4の方が上回っていますが、 144MHz以上で少しずつ多く稼いだJA4QZDがこの部門を初制覇、 JR4VFC/4が2位、JF4IJNが3位となりました。
1.8MHzは、3連覇中のJH4UYBに加え、 過去1位の経験のあるJF4ETKとJI4WHS、現地乗り込みのJH4OUH/4の争いとなりました。 結果は、JH4UYBが今年も100QSOを上回り、 スコアーは5,848点とダントツで4年連続5回目の1位となりました。 2位は自己記録を大幅に更新し4,080点をマークしたJF4ETK。 3位には2,938点をマークしたJH4OUH/4が入りました。 JI4WHSは2,500点をマークしましたが、惜しくも入賞を逃しました。
3.5MHzは、昨年同様、JH4FUFとJM4MGMの争いとなりました。 両局ともスタートはCWを選択し、最初の1時間でJH4FUFは81QSO、 JM4MGMは83QSOとJM4MGMが2QSOリードしています。 その後は、JH4FUFが41QSO・21QSOの62QSOに対し、 JM4MGMは49QSO・30QSOの79QSOと時間を追うごとに差を広げています。 その差の一つは、SSBへのQSYタイミングだったかもしれません。 JH4FUFは21:58にQSY。28QSO(内、1QSOはRTTY)して22:30にCWに戻っています。 JM4MGMは20分遅い22:18にQSY。43QSOして22:50にCWに戻っています。 共に30分程度の時間を費やしていますが、JM4MGMの方が15QSO多くなっています。 トータルQSO数でみても、JH4FUFは143QSO(CW:103QSO、SSB:39QSO、RTTY:1QSO) に対し、JM4MGMは162QSO(CW:115QSO、SSB:47QSO)と CW・SSB共にJM4MGMが上回りました。 マルチは、JH4FUFの36に対し、JM4MGMは38と2つ上回っています。 共に獲得したマルチが34。JH4FUFユニークマルチが2つ(3505、PM63)です。 3505はJM4MGMとのQSO分で、PM63はJH5HDAです。JH5HDAは 多くの局とのQSOが確認できておりJM4MGMはめぐり合わせが悪かったようです。 一方、JM4MGMユニークマルチは4つ(350101、3504、DM09、QN23)です。 DM09はN7XMとのQSOです。この局はJM4MGMだけがQSOしています。 残りの3つは何れも短時間の運用で、運よくQSOできた局だけがGetできたマルチです。 結果はQSO数・マルチで上回ったJM4MGMが歴代3位の好スコアーで2連覇を達成し、 JH4FUFは今年も2位でした。
7MHzは、昨年の上位3局(JH4FUF、JO4GFZ 、JA4FDZ)に JR4FLW/4が現地乗り込みで競う形で、4局とも12,000点を超える大激戦となりました。 結果は、QSO数で頭一つ抜け出したJR4FLW/4が歴代レコード2位 の好スコアー(15.050点)で初制覇しました。 2位はJH4FUF、3位はJA4FDZ、4位がJO4GFZとなりました。 来年以降もハイレベルの争いが期待されます。
14MHzは、JG4QFGとJH4OUH/4の争いとなりました。 結果は、JG4QFGが歴代3位(4,710点)の好成績で2年振り4回目の1位となりました。 JH4OUH/4は3,968点をマークしましたが惜しくも2位でした。
21MHzは、昨年28MHzのレコード更新した JM4MGMがこのバンドにチャレンジしました。 結果は、昨年JM4WUZがマークした歴代記録を塗り替える3,842点で初制覇しました。
28MHzは、何度かこのバンドにチャレンジして 1位は獲得できるもののレコード更新が出来なかったJH4UYBが 5年振りに参戦しました。 結果は、コンディションにも恵まれ8,639点を叩き出し、 昨年JM4MGMがマークした歴代レコードを3倍以上更新するスコアーで 3回目の1位となりました。 JH4UYB、JM4MGMによるHFハイバンドのレコード争いも引き続き、 注目していきたいと思います。
50MHzはJM1XXL/4とJM4WUZの争いとなりました。 県内局とのQSO数はJM4WUZが上回りましたが、総QSO数、 マルチで上回ったJM1XXL/4が2年振り4回目の1位となり、JM4WUZが2位です。
144MHzは、常連のJJ4MEAが2年連続9回目の1位となりました。
430MHzは常連のJH4WAZ/4が2年振り12回目の1位となり、 1200MHz&UpはJH4PUSが3年振り3回目の1位、 マルチオペは JH4YIL(広島市こども文化科学館アマチュア無線クラブ) が2年連続13回目の1位となりました。 SWLはJO4MBFが初制覇しました。
マルチバンドは、
4局が10万点を超えるハイレベルの争いになりました。
中でもJK1QAYとJS2MKUは、
昨年JQ1TIVがマークした歴代レコードを目指した争いとなりました。
初日のLF(1.8MHz/3.5MHz)では、JS2MKUがリードしています。
また、両局とも昨年のJQ1TIVのスコアーを上回っており順調なスタートです。
2日目の午前中、JK1QAYは最初の1時間28MHzを運用した後、
残りの時間は14MHzを軸に1200MHzまで確実に1QSO・1マルチ以上を稼ぐ作戦で
局数・マルチを伸ばしています。
JS2MKUも最初の1時間28MHzを運用した後、
残りの時間は14MHzを軸に50MHzまで運用しています。
午前中が終了した時点ではJS2MKUが65,736点、JK1QAYが65,582点と
僅か154点差の大接戦です。
ちなみに昨年歴代レコードを記録したJQ1TIVのこの時点でのスコアーは
67,788点ですので両局とも十分にレコード更新の可能性があります。
最後の7MHzも大接戦でした。QSO数はJS2MKUが2QSO多かったですが、
QSOポイントとマルチで上回ったJK1QAYが2011年以来2回目の1位となり、
JS2MKUは残念ながら今年も2位でした。
JK1QAYがマークした151,890点は、
昨年JQ1TIVがマークしたレコードを僅かに上回り歴代レコード、
JS2MKUのスコアー(149,814点)は歴代3位の好スコアーでした。
1.8MHzは、JJ3QJI、JA4COF、JE4YMO(op.JN4MMO)の 争いとなりました。 QSO数・マルチはJE4YMOがトップ、QSOポイントはJA4COFがトップでしたが、 結果は、JJ3QJIが2,340点で初の1位となりました。 2位はJE4YMOで、その差は僅かに18点。3位はJA4COFで1位との差は52点でした。
3.5MHzは、 2連覇中のJR6CSYと昨年3位のJE3VRJの争いとなりました。 QSO数はJR6CSYが3QSO多く、QSOポイントも県内局を稼いだJR6CSYが 23ポイントリードしましたが、マルチはJE3VRJが2マルチ多かったです。 結果は、7,412点をマークしたJR6CSYが3年連続3回目の1位となり、 2年連続3位だったJE3VRJが2位となりました。 JR6CSYとJE3VRJの得点差は年々少なくなっており来年以降も楽しみです。
7MHzは5局が1万点を超えました。 中でも上位2局のJS2GYNとJE3VRJは200QSOを超える大激戦でした。 JE3VRJは13時にCWから運用を始めて最初の1時間で76QSOと順調なスタートです。 一方、JS2GYNは13:11にSSB(恐らくS&P)からスタート1です。 10QSOした後、CWにQSYして最初の1時間は32QSOでした。 14時台もJE3VRJは全てCWで37QSO、JS2GYNはCWで38QSOした後、 14:43にSSBにQSYして47QSOと少し差を詰めました。 15時になりJE3VRJはSSBにQSYして60QSOとペースを上げています。 JS2GYNはCWで29QSOした後に、15:32からSSBに戻り32QSOとこの時間は61QSOと、 ほぼ互角でした。 JE3VRJは16時台SSBのみで54QSOをマークしてトータル227QSOで終了です。 JS2GYNもこの時間帯はSSBで運用して75QSO。トータル215QSOで終了しました。 QSOポイントは県内局を多く稼いだJS2GYNが335ポイントで、 JE3VRJが319ポイントとJS2GYNがリード、マルチは共に46で結果は、 JS2GYNが15,410点で歴代レコードを更新して初めての1位となりました。 JE3VRJは14,674点で歴代3位の好成績ながら2位でした。 因みに、両局のマルチ数は同じですが、詳細を確認すると共に獲得したマルチが42で、 4つは異なっています。JS2GYNユニークのマルチは、350101・3505・3512・3516です。 全て多くの局が獲得しているもので、JE3VRJがこの内2つ獲得していたら逆転でした。 一方、JE3VRJユニークマルチは、350106・PM50・PM52・PM94。 PM52とPM94は複数局が参加しており、しっかりと押さえておきたいマルチ。 残りの2つは巡り合わせの問題と思われます。
14MHzは、7局が100QSOを超える大激戦でした。 但し、6エリア勢(JR6CSY・JH6QIL・JM6EKY)は、 県内局とのQSO数が伸びずスコアーメイクに苦しんでいる一方、 8エリア勢は県内局との相性も良く好スコアーを叩き出しています。 中でもJR8NODとJK8PBOの両局は歴代レコードを超えた領域での争いとなりました。 両局ともCWからスタートしています。 JR8NODはCWで30QSOした後、SSBにQSYして最初の1時間で48QSO、 JK8PBOはCWだけで69QSOでした。 10時台、JR8NODはCWとSSBを使って53QSO、JK8PBOもCWとSSBを使って40QSO、 ここまでのQSO数は、JR8NODが101QSOで、JK8PBOが109QSOと JK8PBOが僅かにリードしています。 最後の1時間はJR8NODが27QSO、JK8PBOが25QSOで、 総QSO数は、JR8NODが128QSOで、JK8PBOが134QSOとJK8PBOが6QSO上回りました。 QSOポイントもJR8NODの220ポイントに対して、 JK8PBOは230ポイントと10ポイント高くなっています。 マルチは、JR8NODの36マルチに対して、JK8PBOは34マルチと2つ劣っています。 結果は、JR8NODが7,920点で歴代レコードを更新して3年振り5回目の1位となりました。 JK8PBOも歴代レコードを更新する7,820点を叩き出しましたが惜しくも2位でした。
21MHzは、常連のJR3AAZが6年振り7回目の1位となりました。
28MHzは、上位3局が歴代レコードを超える争いとなりました。 中でもJF3BFSとN6TIは大激戦でした。 QSO数はJF3BFSの38QSOに対し、N6TIは47QSOと9QSO上回っています。 県内局とのQSO数は共に9QSOと互角で、マルチはJF3BFSの30マルチに対して、 N6TIは26です。 結果は、JF3BFSが2,220点で歴代レコードを大幅に更新して初制覇しました。 N6TIは2,158点で惜しくも2位でした。 常連のJR3AAZも歴代レコードを更新する1,197点を叩き出しましたが惜しくも3位でした。
50MHzは、上位3局が共に13QSOで並びましたが、 マルチで上回ったJA4QUI/4が2年連続2回目の1位となりました。 2位がJF4RKA/4、3位がJE6CIY/4です。
144MHzは2連覇中のJE5BNF/5 を抑えて、 JO4DFX/4が4年振り3回目の1位となり、JE5BNF/5 は2位でした。
430MHzはJJ5ERA/5が3年振り4回目の1位、 1200MHz&Upは、JR4XME/4が2年連続2回目の1位となりました。 マルチオペは、JK2EIJ/0が 自ら昨年マークした歴代レコードを更新して3年連続5回目の1位となり、 SWLは、JA0JHQが歴代レコード3位の好スコアーで初制覇しました。