第33回 広島 WAS コンテスト コメント

第33回広島WASコンテストに参加頂き、ありがとうございます。
コンテスト結果の集計が完了しましたので結果表をお送りします。

今年もHFハイバンドのCONDXに恵まれました。 特に14MHzのCONDXがよく、マルチバンドで参加された局は 日曜日午前中のバンド選択に悩まれたのではないでしょうか?  この好CONDXにより、今年も14・21MHzでオールタイムレコードの更新がありました。 一方で、ローバンドはCONDXにあまり恵まれず 各局ともにスコアーメイクに苦しまれた感じです。

 毎年、記載していますが、広島WASコンテストでは、 電話・電信に加えデジタルモードといった複数モードでのQSOが可能です。 また、時間帯別の運用周波数の指定、(広島)県外局間でもQSO可能、 海外局とのQSOも可能と言った特徴あるルールを採用しており、これを熟知し、 スコアーメイクを楽しまれている局が年々増えてきているように感じており、 多くの局からこの独特ルールをご支持頂き、 各局の環境に合わせて楽しんでいただけているのではないかと考えています。 ありがとうございます。

 最後に、今年のログ提出は、のべ383局からありました。 2020年以降、毎年400局を超えで推移してきましたが、 今年はそれを少し下回る結果となりました。 が、まだまだ多くの参加局に支えられており、大変うれしく思っています。

【フィードバック】

・県内部門

マルチバンドは、 昨年まで3年連続現地乗り込みで参加していたJK2XXK局がお隣の山口から参加。 県内のマルチバンド有力局であるJH4FUFとJF4ETKの争いとなりました。 初日のローバンド(1.8・3.5MHz)終了時点で、 JF4ETKは11,350点、JH4FUFは5,760点と大きく差がつきました。 2日目最初の1時間は28MHzだけです。 JF4ETKは、53QSO、101ポイント、25マルチをマークしたのに対し、 JH4FUFは15QSO、35ポイント、12マルチとここでも大きく差がついています。 9時になると使えるバンドが一気に増えます。 JF4ETKは21MHzを軸に50・144MHzをカバー、10時過ぎに14MHzへQSYする運用です。 一方、JH4FUFは144→21MHzを運用後、09:18には14MHzにQSYしています。 結果的に言えば、今年は午前中ずっと14MHzが大オープンしていたので、 14MHzを温存して他のバンドを早めに稼いだJF4ETKの方が 効率的にスコアーメイクできています。 午前中が終了した時点で、JF4ETKが388QSO、604ポイント、138マルチの83,352点。 JH4FUFは、251QSO、427ポイント、92マルチの39,284点で、 勝負あったという感じです。 午後の7MHzは両局とも好スコアーをマークして終了。 最終結果は、自己記録を更新する165,672点をマークしたJF4ETKが 13年振り9回目のマルチバンド制覇を達成しました。 2位がJH4FUF、3位がJA4BDYとなりました。

VUマルチバンドは、JH4LGAがこの種目を初制覇し、 昨年1位のJA4QZDが2位となりました。

1.8MHzは、4連覇中のJH4UYBに 3年連続現地乗り込みのJH4OUH/4が今年も挑戦しました。 JH4UYBは今年も100QSOを超えましたがスコアーは伸び悩み(?) 4,464点でしたが 2位を大きく引き離し、ダントツで5年連続6回目の1位となりました。 JH4OUH/4も昨年よりスコアーを下げましたが2位、JA4IOMが3位となりました。

3.5MHzは、2連覇中のJM4MGMと昨年3位のJO4GFZが不参加、 近年シングルバンドで参加していたJH4FUFがマルチバンドでの参加となり、 入賞の閾値は少し下がりました。 この状況下で常連のJA4FDZ・JI4WHS・JN4SNGのトップ争いとなりました。 結果は、JI4WHSが98QSO、30マルチの4,140点をマークして、 このバンドを初制覇しました。2位はJA4FDZ、3位はJN4SNGとなりました。

7MHzはこのバンドの常連のJA4FDZ・JG4IBIと マルチバンドでの参加が多いJE4MHLの争いとなりました。 結果は、214QSO、37マルチの9,842点をマークしたJE4MHLが2021年以来、 4年振り3回目の1位となりました。 2位はJA4FDZで、このバンド4年連続の入賞です。 3位はJG4IBIで、4年振りの入賞です。

14MHzはこのバンド常連のJH4OUH/4・JG4QFGに 7MHzを制したJE4MHLの争いとなりました。 QSO数はJE4MHLが163QSO、JH4OUH/4が141QSO、JG4QFGが128QSOと いずれも100QSOを大幅に超えています。 県内局とのQSO数はJH4OUH/4が12、JE4MHLが11、JG4QFGが9。 QSOポイントはJE4MHLが207でトップ、JH4OUH/4が189と18ポイント差。 JG4QFGは164となっています。 マルチは、JH4OUH/4が34に対し、JE4MHLとJG4QFGが31でした。 結果は、3年連続このバンド2位だったJH4OUH/4が、 JE4MHLを僅かに上回りこのバンド初制覇です。 JE4MHLは僅か9点及ばず2位。昨年1位のJG4QFGは、 昨年のスコアーを上回る5,084点をマークしましたが惜しくも3位でした。

21MHzは、JM4MGM・JM4WUZに このバンドのレコードを更新されたJH4UYBが、 2016年以来9年振りにこのバンドにチャレンジしました。 結果は、86QSO、34マルチで4,148点をマーして、 昨年、JM4MGMがマークした県内レコードを更新し、9年振り2回目の1位となりました。 これでJH4UYBは1.8MHzから50MHzまで県内7バンドの 県内レコードホルダーとなりました。 (次の狙いは、144MHz Upへの挑戦か? マルチバンドか?)

28MHzは常連のJI4WHSとJE6HCL/4の争いでした。 結果は、23QSO、17マルチをマークしたJI4WHSが3年振り2回目の1位となり、 2位がJE6HCL/4でした。

50MHzは、常連のJM1XXL/4、現地乗り込みのJH4SMT/4、 初参戦のJO4NVD/4他の争いとなりました。 結果は、JO4NVD/4が1,284点をマークして初めての1位となり、 2位がJH4SMT/4、3位がJM1XXL/4となりました。

144MHzは常連のJJ4MEAとJO4NAO/4の争いとなりました。 結果は、JO4NAO/4が2,416点をマークして初めての1位となり、 2位がJJ4MEAでした。

430MHzは、JH4PUS/4がこのバンドを初制覇、 1200MHz&UpもJH4PUS/4が2年連続4回目の1位となりました。

マルチオペはJH4YIL (広島市こども文化科学館アマチュア無線クラブ)が 昨年のスコアーを上回る成績で、3年連続14回目の1位となりました。

SWLはJA4JDYが2年振り5回目の1位となりました。

・県外部門

マルチバンドは、 今年も4局が10万点を超えるハイレベルの争いとなりました。 この4局は、昨年、県外オールタイムレコードを更新して1位となったJK1QAY、 3位だった入賞常連局のJG1CFO、昨年まで県内乗り込みをしていたJK2XXK/4、 加えてJF3IPRの4局です。初日のLF(1.8MHz/3.5MHz)では、JK2XXK/4が10,100点、 JG1CFOが10,074点をマークしてリードして、JF3IPR、JK1QAYの順となっています。 2024年の上位3局は、この時点で11,000点を超えていましたので、 今年はCONDXが少し悪かったようです。 2日目の午前中、最初の1時間は28MHzです。 今年も全国的にオープンして各局とも30QSO前後稼いでいますが、 マルチは、JK2XXK/4の23が最大で、JG1CFOの14が最も少なくなっています。 この辺りは、県内マルチを稼げたJK2XXK/4が有利だったようです。 この時点でJK2XXK/4が2万点を超えてトップを維持、 以下、JF3IPR、JG1CFO。JK1QAYの順となりました。 その後の各局の運用を見てみると、 JK2XXK/4は14MHzを中心に9:30頃まで運用した後に VUHF帯を中心に1.5時間ほど運用し県内局でポイント・マルチを稼き、 11時から再び14MHzを中心にした運用を行っています。 JF3IPRとJG1CFOは、14MHzを軸に時折、21MHzを運用。 VUHF帯は144MHzの1QSOだけでした。 JK1QAYは、14MHzを中心に例年通り1200MHzまでを運用していますが、 今年は50MHz以上は各バンド1マルチだけに終わっています。 午前中が終了した時点で、JK2XXK/4が92,169点で、 昨年レコードを出したJK1QAYのスコアーを大きく上回っています。 以下、JF3IPR、JK1QAY、JG1CFOが5万点前後で続いています。 最後の7MHzは4局とも200QSO、35マルチ以上をマークしてほぼ互角の成績でした。 結果は、JK2XXK/4が県外マルチバンドのオールタイムレコードを更新する 167,076点を叩き出し、2018年以来となる6回目の1位となりました。 2位はJF3IPR、3位がJK1QAYで、 JG1CFOは10万点を超えながら惜しくも4位となり入賞を逃しました。

1.8MHzは、昨年1位のJJ3QJIとJR2DOL・JR0RBYの争いになりました。 結果は、JR2DOLが84QSO、27マルチをマークして、このバンド初制覇。 JJ3QJIとJR0RBYは僅差の争いとなりましたが、県内とのQSOと稼いだJJ3QJIが2位、 僅か15点差でJR0RBYが3位となりました。

3.5MHzは、昨年の上位3局(JE3VRJ、JR6CSY、JA7ODY) の争いとなりました。 3局とも100QSOを超え、QSOポイントはJR6CSY・JE3VRJが共に174ポイント、 JA7ODYが168ポイントと3局ともほぼ同じ。 マルチはJE3VRJが34に対し、JR6CSY・JA7ODYが共に30でした。 結果は、昨年2位のJE3VRJが5,916点で1位。 3連覇中だったJR6CSYが2位、JA7ODYが今年も3位となりました。 JE3VRJは2022年以降、3位→2位→2位→1位と4年連続入賞を成し遂げ、 このバンド初めての1位です。

7MHzは、昨年、 このバンドの県外オールタイムレコードを更新して1位になったJS2GYNと 県外オールタイムレコード3位のスコアーで2位に入ったJE3VRJに、 昨年は県内から参加し、県内のオールタイムレコード2位のスコアーで制覇した JR4FLWのハイレベルな争いとなりました。 QSO数は、JE3VRJが228でリードしましたが、 QSOポイントはJR4FLWが300ポイントでリード。 マルチは、JR4FLWとJS2GYNが共に37でした。 結果は、JR4FLWが11.100点で、このバンドを県外では初制覇。 2位がJS2GYN、3位がJE3VRJとなりました。 このバンドは、近年、ハイレベルな争いが続いており来年以降も注目です。

14MHzは、好CONDXに恵まれ各局とも好スコアーをマークしました。 中でもJR6CSYは、162QSO、250QSOポイント、38マルチ、9,500点をマークし、 JH4UYBのオールタイムレコードを更新するスコアーでこのバンド初制覇です。 2位がJI7FBM、3位がJM6EKYで、いずれも7,500点を超える高成績でした。

21MHzは、JK8PBOが2023年に自身がマークした 県外オールタイムレコードを更新する3,444点で、2年振り3回目の1位となりました。 2位はJH8XTE、3位は常連のJR3AAZです。

28MHzは、常連のJR3AAZが2015年以来、 10年振り3回目の1位となりました。2位は3年連続でN6TI、3位はJH6QILでした。

50MHzは、昨年2位のJF4RKA/4が初制覇しました。

144MHzは、昨年2位のJE5BNF/5が2年振り3回目の1位となり、 JA4IFS/4が2位、JR3OWVが3位でした。

430MHzもJE5BNF/5がJA4RFD/4を僅か4ポイントの差で抑えて、 2年振り2回目の1位となり、2位がJA4RFD/4、3位がJH4GXE/4でした。

1200MHz&Upは、JR4XMEが3年連続3回目の1位となりました。

マルチオペは、JK0AAUが歴代3位の好成績で初めての1位です。 が、昨年まで使っていたJK2EIJ/0を含めると4年連続6回目の1位です。

SWLは、JA1-22825が3年振り21回目の1位となりました。

2025年6月15日 JARL広島県支部コンテスト委員会

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